アジア、オセアニア型の株式投信が
純資産を増やしたもう一つの理由



 投資信託の基準価額というのは全て時価で評価されております。 例えば、3月14日(木)の基準価額は、3月14日(木)の引値(株式の場合)で 評価されます。ところが、海外株式の場合、3月14日(木)の株価は、日本時間の 3月14日(木)中には分かりません。3月15日(金)の朝に、初めて分かるわけです (米国株式、欧州株式の場合)。ところが、投資信託の場合、その日のうちに 基準価額を計算しないとお客様が、解約したり、売買したりする事が出来ません。 そこで、海外株式の場合は前日の株価で評価されます。つまり、3月14日(木)の 基準価額は3月13日(水)の株価で評価するわけです。

 米国株式、欧州株式の場合はこれでなんら問題はないのですが、 アジア株式の場合は、ちょっと問題が出てきます。つまり、アジア市場は、 日本時間とほとんど変わりません。しかし基準価額は前日の株価で評価しますから、 3月14日(木)の株価が分かっているのに、3月14日(木)の基準価額は3月13日(水)の 株価で評価されているわけです。わかりやすく言うと、儲かっているのが分かってから、 ファンドの購入することが出来、下がっているのが分かってから、ファンドを売却する ことが可能だと言うことです。そう言った理由と、アジア株式市場の好況を反映して、 92年〜93年にかけて、アジア・オセアニア型の株式投信が純資産を大幅に増やしました。

 ところが、お客様が皆、このことに気がつき、日々の株価の動きで、 お客様が一斉にファンドを購入したり、ファンドを一斉に売却しだしたのです。 その結果、株式が上昇しても、ファンドの基準価額はそれほど上昇しなくなり、 また、株価が大幅下落したときに、一斉に解約が出て、基準価額が信じられない下落を したファンドもありました。そこで、現在は、海外株式を投資対象としたファンドの場合は、 申込日の翌日の基準価額で買い付け、または売却する形に変更されております。

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