#2-11 北海道


北海道は、かみさんの故郷であり、夏休みを利用し、訪れた。
この仕事に就くまでは、地方で仕事をしていたが、その時は、よくキャンプに行ったものである。 そこで、久しぶりにキャンプに出かけることにした。家族で出かけたのは初めてである。札幌のかみさんの実家を出て、 義父のブルーバード アテーサ 3Sで国道5号線を積丹半島に向けて西に走る。走ること2時間、 あの悲劇の豊浜トンネルを抜けると、目的地の古平家族旅行村である。今回は、古平の先の美国の砂浜で海水浴をしてから、テントを張ることにした。 北海道の海水は冷たいが、5歳の娘は、喜んで遊んでいる。この半島の反対側には、北海道電力の原発がある。 3時間ほど遊び、古平温泉につかり、地元のスーパーで夕食を買う。ここで、ボブべっく氏、推奨の長沼ジンギスカンを購入(大変、おいしかった)。 家族でキャンプするのはとても楽しいものである。私もワゴン車が欲しくなったが、東京では、北海道ほど、簡単にキャンプ場に行くのは困難だろう。
キャンプ場で、北海道の住宅建設の方と知り合い、いろいろ、北海道の住宅事情を聞いたが、ここのところ、消費税の駆け込みの反動がひどく、40%以上受注が減少しているらしい。 住宅メーカーの受注競争も激しく、その会社では、住宅1軒で、粗利がわずか30万円程度であるらしく、北海道に家を建てるなら今ですよと言われた。各社とも大工を抱えているため、赤字でも仕事を採らなければならない状況なのだそうだ。北海道では、住宅金融公庫の申込の締め切りを1ヶ月前倒して8月末にするらしく、前倒しによる受注増に期待している状況なのだそうである。 とりあえず、知り合いの建設アナリストに土屋ホームや東日本ハウスの動向には注意したほうが良いと連絡をいれた。考えて見れば、北海道は 私の担当であるハイテク企業は少ない。水晶工場が点在している程度で、あとは観光、土木、農業、漁業といった産業構造である故、公共事業に見直しの影響により、最も打撃を受ける地域である。拓銀、道銀など金融も疲弊している。今後も、北海道経済の苦悩の続きそうである。 夜、ラジオを聞くとロシア語の放送が聞こえてきた。
朝、起きると雨だった。経済が弱い地域には、核廃棄物を押し付けるのが、この国のやり方だ。この北海道に核廃棄物が持ち込まれないように祈らずにはいられなかった。



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