#2-3 液晶


液晶ビジネスの先行きが見えにくくなってきた。まだ物不足には違いないが、年初に比べると明らかに需給は緩和している。 特に、11インチクラス以下の需給がやや緩んでいる感じ。しかし、デスクPC向けの液晶が思った以上に立ち上がってきており、大型パネルの需給はタイト。ただし、まだ価格低下には繋がっていない。
ノートPCメーカー、NEC、富士通、東芝などが差別化の意味もあり、パネルの内製化をすすめている。外販中心のパネルメーカーは、ノートPC依存度を下げる努力が必要である。
また、大型パネルはPDP、小型は有機EL、FEDなどの新しいパネルの研究開発も進んでいる。また、韓国、台湾勢の参入もあり、競争環境はますます激化する。
消費者としては、価格低下の恩恵を期待できるが、アナリストとしては、液晶市場への今まで以上の注視が必要になるため、仕事量が増えてしまいそうだ。
まずは、日立の最新鋭のV2ラインの立ち上がりに注目したい。
最近、個々の製品の技術の優劣で、銘柄を判断する同業者が増えてきているように思う。半導体に詳しいあまり、会社全体の業績を見誤り、誤った判断を犯している業者もいる。しかし、基本は経営手腕で、双葉電子のようなローテクなところで好業績を上げているところもある。「今日のハイテク、明日のローテク」である。 東芝の西室社長が来月中旬に、投資家に対して説明を行う。楽しみである。



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