#48 NEC


前期の利益寄与は、半導体が半分以上を占め、次に通信部門、そして、かなり低いレベルでコンピューターであった。今期に入ってから、コンピューター部門は、パソコンの価格競争の沈静化やメモリー価格の下落で収益が回復している。一方で、半導体の利益額は、コンピューター部門並みの低い水準にまで減少した。今期は予想外に好調だった通信部門の利益が大きなウェイトを占めることになる。 連結ベースでの売上高は、NECテクノロジーズのパッカードベルへの事業譲渡による(これにより新会社パッカードベルNEC社が誕生)約1500億円のマイナスの影響があった。利益は、持分法への寄与になるが、この(NECの出資比率20%)の不振の影響もあり、持分法損益は48億円から7億円に減少。 今期、NECは土地売却益108億円を単独では特別損益に、連結では税引前利益(経常利益)に計上している。これを考慮すれば、連結利益では実質横這いであった。 半導体市況の見通しについて強気な姿勢を示してきたNECだが、今回は、日立などに比べるとトーンダウンしている。10月の市況反発は、当初から想定していた模様で、11月以降の市況を慎重に見極めたいとしている。従って、ウエハーの投入量も増やしていない模様。半導体5社の中から選ぶならNEC。



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