#46 重電3社


日立、東芝、三菱電機、富士通、NECの中間決算が出ました。 半導体市況は予想以上に各社に打撃を与えた模様です。 日立、東芝、三菱電機は円安で、富士通、NECは通信機器の増収で、 ある程度吸収した模様です。 印象的だったのは、三菱電機と東芝の対象的な決算です。 @日立・・・営業利益329億円ですが、うち円安メリットが320億円ですから、 円高に振れていたら赤字だった。半導体事業は赤字がせいぜい収支トントンだったのでは? A東芝・・・営業利益554億円。なんと、売上総利益率が改善している。と思ったら、技術収入323億円を従来の雑収益計上から売上計上に変更していた。それでも、粗利率は横這い。東芝は、上期、ノートブックパソコンの輸出が好調なこともあり、円安メリットが730億円あった。 B三菱電機・・・営業利益はわずか85億円。円安メリット270億円がなかったら、赤字であった。三菱電機は、日立、東芝に比べても非半導体事業の利益率は高いことを考えると、三菱の半導体事業は相当厳しい状況にあったことが推定される。これは、三菱製品を扱う菱洋エレクトロが、三菱以外の製品に注力し始めていることをみても、三菱の半導体の競争力の低下を意味しているのでは? 3社の営業外損益も含めた円安寄与は、日立、東芝、三菱電機の順に、290億円(90円〜105円)、670億円(88円〜105円)、300億円(89円〜108円)。下期は各社とも1ドル=110円。 下期の半導体については、各社とも16Mで9$以上であれば、上方修正があるとコメントしています。 民生から産業エレへ資金のシフトが起こるかもしれません。象徴的なのは、シャ−プと東芝の株価の動きです。 ただ、東芝を買うのはあまりお薦めできません。 NECの方が良いでしょう。



back to hobo page