小売業と海運業の2業種が先週、逆行し、順次四陽連。月曜日のチャートに注目。 @小売業 昨年の上昇相場は図1のように、183日間。昨年11月末の高値から183日前後に当る8月下旬は 横這いとなっていたが、その後、大きく崩れた。先週は4陽連となったが、基準線は下向いて いる。五陽連を達成したとしても、10月は下方修正必至といわれる小売企業の決算ラッシュを 迎えることを考えると、本格的反発には至らないだろう。 小売業を取り巻く環境は、非常に厳しい。あまり話題にはなっていないが、メインバンクとの 関係が悪くなり、決算危機が囁かれているGSMもある。実際、近所のこのGSMの店舗は、好立地にもかかわらず、この8月末で閉店となった。系列の企業でも、取材の時、もし親が倒れるようなことがあっても大丈夫ですという始末である。 日本に比べて、米国の貯蓄率は非常に低いのは周知だが、単純な比較はできないというエコノミストもいる。米国はリサイクル市場が日本に比べて発達していて、所有物の換金が容易だというのである。つまり、物にある程度、貨幣価値が残っている状況なのだ。日本と言えば、最近でこそ、近所にリサイクルショップが増えてきたものの、一度、物にすると換金するのは容易ではない。インフラがないのである。しかし、ネットの発達により、リサイクル市場も除除に暖まりつつある。これは、小売業のマーケットにとって異業種の敵である。 米国の経営者は、株価に敏感だ。日本をおいしいマーケットと感じながら、米系の流通業者は日本に進出してこなかった。なぜか、日本進出の発表で、株価が暴落する可能性が高いからである。米国に比べて、株価に敏感ではない欧州系のカルフールが日本にこの秋上陸する。ついに、小売も金融業同様、外資の攻撃を受ける時期に入る。 全体のパイが縮小する中で、よほど有能な経営者でない限り、会社を成長させ続けるのは難しい。GSMの大手でも、現場とマネジメントの歯車が狂い、収益は悪化の一途を辿っている会社もある。 小売業は、そこそこのマーケットウェイト(4%くらい?)が、今はあえて火中の栗を拾う気分にはなれない。唯一の希望の灯であったユニクロも、何を思ったのか、アジアではなく、ロンドンに出店するという。これですっかりユニクロに幻滅してしまった。なぜロンドンなのか、どう説明されても、この戦略は受けれがたい。 チャートに戻ろう。図2を見てほしい。下値目処が二つの計算式で770ポイントを示唆している。9月から10月にかけて、この値段を試しに行く可能性もあるのではないか?
A海運業
Bおまけの医薬品。
の上げ相場では100日。大きく、100日強のサイクルが確認される。 |
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