Mail#108 変化の胎動


変化の胎動 株式市場が年初から冴えない。
しかし、政府も亀の歩みだが手を打っている。
迅速性が重要なのだが、適時な政策実行には、国民側の覚悟も必要である。
日本国民は、失業率上昇や所得の切り下げを受け入れる準備が出来ているのか?
出来ていないというのが、答えだ。今度の選挙で、少し日本国民の意識を垣間見ることもできよう。
マクロの世界では、貧富の差を表すジニ係数はアメリカ並になりつつある。
しかし、国民の認識は、まだ1億、総中流社会である。
マクロ経済政策も手詰まりであり、規制緩和によるミクロベースでの緩和が遅遅とした調子で 行われてきた。
ミクロ分野では、マクロ政策を補間する意味で、企業レベルの活性化を図るため、 M&Aを巡る法整備が着々とすすめらてきている。
M&Aを使った『選択と集中』あるいは『集中と選択』事業再構築は一層加速する。
日本の縮図ともいうべきH製作所も数年前には考えられなかったような改革を進めている。
99年度決算では、地獄の縁を見た企業の変化の兆しが随所に見られた。
例えば、財閥系の駄目銀行といわれてきたS銀行の決算内容は、銀行アナリストたちにポジティブサプライズ を与えた。 今年後半の株式市場のテーマは、敗者復活戦かもしれない。
外人は、企業業績の回復を受けて、日本企業のコスト削減の手が緩むのではないかと懸念している。
しかし、もうコスト削減ではない、次を睨んだ投資を行っているところを評価するタイミングである。
昨年は、木を見ていても儲からなかったが、 今年は森を見ずに(特に原発利権疑惑や買春疑惑のつきまとうどっかの国の頭)、丹念に木を見て投資を 行えば、それなりのリターンは得られるのではないか?



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