変化の胎動
株式市場が年初から冴えない。 しかし、政府も亀の歩みだが手を打っている。 迅速性が重要なのだが、適時な政策実行には、国民側の覚悟も必要である。 日本国民は、失業率上昇や所得の切り下げを受け入れる準備が出来ているのか? 出来ていないというのが、答えだ。今度の選挙で、少し日本国民の意識を垣間見ることもできよう。 マクロの世界では、貧富の差を表すジニ係数はアメリカ並になりつつある。 しかし、国民の認識は、まだ1億、総中流社会である。 マクロ経済政策も手詰まりであり、規制緩和によるミクロベースでの緩和が遅遅とした調子で 行われてきた。 ミクロ分野では、マクロ政策を補間する意味で、企業レベルの活性化を図るため、 M&Aを巡る法整備が着々とすすめらてきている。 M&Aを使った『選択と集中』あるいは『集中と選択』事業再構築は一層加速する。 日本の縮図ともいうべきH製作所も数年前には考えられなかったような改革を進めている。 99年度決算では、地獄の縁を見た企業の変化の兆しが随所に見られた。 例えば、財閥系の駄目銀行といわれてきたS銀行の決算内容は、銀行アナリストたちにポジティブサプライズ を与えた。 今年後半の株式市場のテーマは、敗者復活戦かもしれない。 外人は、企業業績の回復を受けて、日本企業のコスト削減の手が緩むのではないかと懸念している。 しかし、もうコスト削減ではない、次を睨んだ投資を行っているところを評価するタイミングである。 昨年は、木を見ていても儲からなかったが、 今年は森を見ずに(特に原発利権疑惑や買春疑惑のつきまとうどっかの国の頭)、丹念に木を見て投資を 行えば、それなりのリターンは得られるのではないか? |
---|