証券分析のバイブル”Security Analysis”(1934)をデビット・トッドとともに著し、
後にバリュー投資の古典とのいうべき”The Intelligent Investor”(1949年)を
世に送り出したバリュー投資の父”ベンジャミン・グラハム”は、その著書ばかりでは
なく、実際に株式運用においても、優れた成績を残した。 単年度のEPSよりも、過去数年のEPSの平均を、さらにEPSよりもバランスシートの 分析に重きを置いた。現在、日本企業のバランスシートは信頼を失っているが、今後は 連結重視、時価主義の徹底により再び、バランスシート分析が重要になると思われる。 グラハムの企業選択の基準は以下の通りである。 @十分な規模(売上1億j以上) A強い財務体質(流動比率200%以上:以下はグラハムが良く使った指標と言われる株価流動資産率) *株価流動資産率=株価/(一株当りの流動負債−一株当りの流動資産) B利益の安定性(過去10年間赤字転落がない) C配当の安定性(過去20年間無配がない) D利益の成長性(EPSの3年間の平均が10年前のものに比べて3分の1以上増加している) EPERが高くないこと(過去3年間の平均PERが15倍以下) FPBRが高くないこと(足下の実績PBRが1.5倍以下) |
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