Mail#99 無駄


 最近、企業内の無駄を徹底的になくす合理化に拍車がかかっている。 人員削減などは、典型的な例である。しかし、ある程度、 企業内に無駄をかかえている会社の方が抵抗力があるという。 確かに、いつも企業内の人員や設備が100%フル稼働の状況では、 不測の事態に備えられない。売上が上がらない時に削りたい費用が捻出できなかったりする。 そして、何よりも社員も、いつも目先の仕事に追いかけられていたのでは、創造的な仕事も できない。業務改善のためにも、ある程度の余裕は必要である。
研究開発費などは、実際に収益に結びつくかどうか分からないが、やらなけらば発展はない。
必要な無駄、役に立つ無駄はある。 ただし、株主の立場として、何も生まない無駄は、いただけない。 固定費の代表である人員削減を奨励しているのではない。 一時的な無駄に見える余剰人員の雇用を維持し、将来の収益に変える手立てを考えるのも経営者の 重要な役割である。
余剰人員を抱えながら、人材不足を嘆く前に、自分の無能さを嘆こう。



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