mail#86 米、原油価格上昇に抵抗力


 12月23日付け、日経新聞の記事である。この記事によるとGDP1j当りのエネルギー消費量 は97年以降、年率2〜4%減っているという。電子商取引や自動車、発電システムの改良で 消費効率が向上しているのだという。  原油価格が上昇しているが、天然ガス利用が増えて、石油への依存度の低下しているとい う。これも原油高への抵抗力を高めている。原油高の原子力発電もこれに寄与していること は否定しない。が、しかし、先進国でのアメリカにおける原子力発電への依存度は、22%と 低い。そして、現在、コスト上、資本主義ベースに乗らない(おまけに処理が大変なとんで もない汚物を吐き出しつづける)発電システムとして退場を迫られている。  今のところ、原油価格の高騰が、インフレを引き起こす可能性は少ないというが、30jを 越えたら、要注意とのことである。  最近、マスコミが原子力政策を批判する記事を多く載せてくれている。政府のディスクロ ージャーがいかに信頼性に乏しいものかは、今更、ここで記述する必要がないくらいだ。時 代は変わりつつあるとの期待を持っている。この国には、アメリカの資本主義をグローバル スタンダードと仰ぎ、哲学も持たず、首切りをリストラと叫びながら、自分たちの無能ぶり をさらけだす経営者たちが跳梁跋扈している。しかし、この日本リードする経済人たちは、 エネルギー政策だけは、アメリカを見習おうとはせず、原子力政策にはノーとは言わない。 ここだけは、人の国の庭先に、放射能をばらまく傲慢な国家、フランスの追従をするのであ る。欧州では、独自のエネルギー政策を展開しようとしている国が多く、日本も見習うとこ ろがあると思うが、日本はフランスをえらくお気に入りのようである。
 朝の日経一面は、札束で地元の関係者の頬を叩きながら利権団体とともに原子力政策を拡 大させてきた男の息子が、原子力の安全監視体制を強化する(自分の利権を強化するんかい) とのことであった。原発が稼動している限り、この政策は必要だが、そろそろ原子力を含め た国家のエネルギー政策の見直しを図る時期ではないのか。



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