Mail#85 有価証券報告書の活用

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株式投資をサポートする非常に強力なツールとして有価証券報告書が
ある。非常に細かいデータが集まったものであるが、連単倍率が低い会社
の場合、これは非常に有効である。
ただ、海外事業のウェイトが高いところや、連単倍率が高い企業は限界があり、
その会社が行うIR活動や取材に頼る他なかろう。
1期分だけでも役に立つが、これが5期分となると相当なことが分かる。
5期分の有価証券報告書で、6期分のデータを時系列化できるが、
これを眺めるだけでいろいろなことが見えてくる。これは、東京近郊に在住で、平日時間が採れる方は、
個人投資家でもできる方法である。
実は、有価証券報告書は、その発行事業体でもあまり消化しきれていないケースも
あり、有価証券報告書を読めば分かることをそれは開示しておりませんという回答をする会社もあるくらいである。
東京証券取引所に行けば、過去5年分の有価証券報告書を閲覧できる。ノートPCを片手にお目当て
の企業の有価証券報告書の閲覧を見に行くと良い。ここでのポイントは、注釈や細かい字で書いている
情報の方が重要なケースが多いということである。会計方針の変更や設備の明細、引当金の明細などの
重要な情報が掲載されている。
有価証券報告書が発行されれば分かるこれらの数値を、説明会等では
積極的には開示しないケースもあるくらいである。もちろん、これらを読みこなすには、企業会計の知識
が必要である。
では、何が重要か。これは、やはり会社毎の事業の性格によってことなるので、難しいが、
何社かやって見ると体得できるであろう。アナリストとして、駆出しのころは取材前によく
この作業をやったものである。
(そもそも、これらの知識なしに株式投資をすれば、いつか怪我をすることになると個人
的には考えている)。開示される利益は、非常に操作性の高いものだという認識をする必要がある。
現金会計に期間損益の思考が持ちこまれて、損益計算書が出現した訳だが、その損益の操作性や損益で見えない
資金繰りをカバーするために、再度現金会計であるキャッシュフロー計算書となった所以である。
非常に、労力のかかる作業であるが、ピーターリンチのような天才ならともかく、機関投資家のように
取材の機会も得られない個人投資家には、労が多いが有効な方法であると思われる。
ただ、問題は、決算から有価証券報告書の発行まで、3〜4ヶ月のタイムラグがあるということである。
これらの作業は、面倒という方は、投信を活用しよう。投信もビッグバンの祖、小池が登場以来、
かなり投資価値が高まってきたように感じる。
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