Mail#56  おい おい


 福井県大飯町にある大飯原子力発電所2号炉で、原子炉のブレーキである 制御棒が装置からはずれて炉心に落下するいう事故が、今年1月29日に起きている。 その後のテストでも、いくつかの制御棒で動作異常が見つかった。 事故当時、大飯2号炉は定期検査の最終段階に入り、調整運転に向けて原子炉の出力 を除除に上げていた。この時、制御棒53体にうち1体が外れて、原子炉内に落下した。 運転員が原子炉をゆっくりと停止させるための操作をしたところ、別の制御棒でも 異常が見つかり、原子炉を緊急停止させた。その後、2月17日までに別の制御棒4体 でも異常が起きた。 定期検査中に行なわれた原子炉容器の上ぶたの交換工事と関連があるのではないかと 疑われている。原子炉容器の上ぶた交換の主な目的は上ぶたを貫通している管の交換  である。この管が砕けると、原子炉の破壊につながるが、最近、この管のひび割れが 世界各地で報告されている。  このひび割れは、原子炉が古いほど起きやすい。関西電力は、今のところひび割れ の発生を見とめていないが、予防のためとして交換工事を実施した。その際、制御棒 の駆動装置も制御棒を通す管とともに交換された。  制御棒の発生事故を受けて、関西電力は、上ぶた交換工事の技術が確立していない として、大飯1号炉、美浜1、2号炉の交換工事を当分の間、延期することに決めた。



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