Mail#42


 大ヒットとなったスピルバーグの映画である。昨年末には、ビデオで見ることが 可能となった。さて、この映画、彗星衝突による人類絶滅の危機を描いたものだが、 もちろん、大方の人の予想通り、最悪の危機は免れるのである。 核爆弾を積んだ宇宙飛行船の体当たりで、彗星の軌道は変わり、衝突は避けられる のである。さらば宇宙戦艦ヤマト〜愛の戦士たち〜を彷彿とさせるエンディングである。 米国は、彗星の破片の影響による大津波に影響で甚大を被る。 さて、米国には何基の原発があるか、あんなことが起きれば、 あちらこちらで、チェルノブイリ級のメルトダウンが起こってしまい、 生き延びた人々も放射能でやられてしまう。しかも、嬲り殺されるように・・・。 放射能にやられると、なかなかすぐには死なせてくれない。数週間かけて 地獄の苦しみを伴ないながら、体が黒く縮んでいくのだ。 津波であっという間に死んだ方がましかもしれない。 グリムの童話のように、この話も書き換えられているのではないかと思ってしまう。

話は変わるが、独シユレーダー政権が打ちだした原発廃止の方針が独仏 英関係に影響を与えそうだ。独の電力会社は 仏核燃料公社(コジェマ)との間で、90-2000年に3000トン、 2000-2010年に1400〜2100トンの再処理契約を結んでいる。これはコジェマ社の処理能力の二割に 当たり、原発廃止は300億フラン(約6000億円)の損失になる繋がる。 仏は独に補償を求める構えだ。当然、ドイツのトリッテイン環境相は反発、 両国の外交問題にまで発展しそうな雲打きだ。 この問題は英国との再処理契約にも及ぶ。  独議会は一月末から原発の廃止を決める法案の審議に入る。 法案は、新規原発の建設を認めないほか、 二〇〇〇年一月から使用済み核燃料の再処押を認めないことなどが柱になる。

いずれにせよ、仏・英国の大口顧客としての日本のポジションがクローズアップされる。 日本の電力消費量の拡大につながる景気回復が、両国からの外圧として作用する可能性もあろう。




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