MAIL#16 腐敗


 防衛庁腐敗が、話題となっている。舞台となったT洋通信機やN本電気には、よく取材に行ったので、残念でならない。  日本の官僚組織の腐敗はひどいものだ。しかも、その後、対応もよくない。たとえば、動燃なんかは、核燃サイクルなんとかという組織に衣替えするらしいが、日本の原子力政策を見ているかぎり、何が変わったのかさっぱりわからない。依然として、腐敗の型枠や構成細胞は健在で、また同じことを繰り返すだろう。  官僚組織の腐敗は、日本だけにとどまらない。この世の春を謳歌するアメリカ合衆国のFBIさえも腐敗にまみれている(詳しくは「FBI神話の崩壊」を参照のこと)。腐敗や衰退しない完璧な組織というものは、ありえないだろう。組織の細胞ともいうべき人間の新陳代謝をうまく行えなければ、活力が衰えるのは、やむを得ない。    ミスミという企業がある。この会社の凄いところは、人事部を廃止してしまったことにある。社員の人事関係は、外部の業者に任せ、社員の年俸は、能力等から勘案した市場価格で決定される。今までにない大胆な試みである。今後の業績が気になるのはもちろんのこと、一サラリーマンとしてもミスミの動向からは目が離せない。 



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