Mail#7 友人


「銀行員の給与は高くない。入るのは難しいのだから。」・・・・・

先ほどまで、友人と飲んでいた。
彼にここまで社会的弱者を思いやる気持ちがないことを知ったのは初めてであった。
ホームレスも自己破産者も、自分の勤める会社の起こした住専問題を棚に挙げてののしる。
それぞれ個人の事情も勘案せずに。
何だかとても寂しい気持ちであった。
これが私の友人なのかと。
彼は選挙権も納税額に比例させるべきだとのたまう。
俺はこんなに払っているのに、見合ったものがない。
だから選挙には行かないのだ。
気が付かなかったが、これが私の友人の一人なのだ。
彼は大手都市銀行の行員である。




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