「日本はアジア危機の一部ではなく、今や日本こそが問題だ」−−。スイス・ダボスでの世界経済フォーラム年次会議で30日
、日本が欧米参加者の集中砲火を浴びた。
日本批判の急先鋒はドイツのコメルツ銀行のマーティン・コールハウゼン会長。最大の貸出国の日本は「もっと責任を感じるべきだ。」とし、内需を喚起して事態を収拾するように求めた。マサチューセッツ工科大学(MIT)のドーンブッシュ教授は「日本の政治家は何をやっているのか全然わからない。金融システムは倒産ぎりぎりの状態だ。むしろ中国の指導者の方が何をすべきか心得ている」と日本の政治家を批判した。
榊原英資大蔵省財務官は「アジア問題は貸し手の日米欧の銀行すべてが絡んだ国際金融危機だ」と矛先をかわす一方、日本の97年度補正予算や金融システム安定化策の規模の大きさを挙げ、反論に懸命だった。
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