#3-9 貸し渋り


貸し渋りは大企業にまで及んでいる。
中小企業が貸し渋り、融資引き上げに苦しんでいる話は聞いていたが、遂に大企業にまでおよびはじめた。
新日鉄がDRAMから撤退せざるを得ないのも、住友金属が格付けを上げるために住友シチックスを吸収しなければならなかったのも、今まで市場原理が持ち込まれていなかった大企業向けの貸出金利に事業リスクが反映されたからである。
ハイパワードマネーが強烈に増加する中、信用乗数は急激にシュリンクしている。
来年の企業業績は減益に陥る企業はおろか、息絶える企業が多発しよう。来年の銘柄選択は企業業績よりも財務体質に重点が置かれよう。これから来る平成大恐慌を生き抜いた企業が生存者利益を得のだ。



back to hobo page