#3-4 海の家関連3社


海の家関連3社の連結中間決算が発表になった。
H製作所とT芝
昨年、T芝は、液晶を調達できない米国PCメーカーに対して、日本からノートPCを輸出。円安メリットも謳歌した。 おそらく、価格下落に苦しんでいたDRAMも自社PC向けに積まれていたに違いない。 そして、T芝は、米国ノートPCメーカーで一人勝ちを納めた。PC関連で得た利益は1,000億円前後に上った。 今年に入り、この構図は崩れる。液晶の需給緩和や米国PC市場での1000$PCブームである。代わって、登場するのはH製作所である。 ただし、製品はノートPCではない。バイポーラ汎用コンピューターである。すでにIBM、富士通も撤退した市場である。処理能力は高いが価格が高いため、バイポーラ機は価格が半分でやや処理の力の劣るとされるCMOS機への移行が起ると見られていた。 しかし、米国の通信業者などは依然、処理能力の高いバイポーラ機を選好し、米国では、H製のバイポーラ機「スカイライン」にプレミアムがつく自体となった。アムダールの富士通への100%株式買い取り要請の遠因とも言われている。そして、H製作所は、現在、半導体の穴をスカイラインの増産効果、円安効果などの収益で埋めている。
T芝とM菱電機
昨年、T芝は、ロイヤルティを営業外から売上に変更した。そして、今年に入り、M菱電機が同様の措置をとっている。そうしないと連結・単独ともに営業赤字に陥るのだ。この2社に共通して言えることは、通期の業績見通しが大甘であることと営業利益以下の連単倍率が1を割り込んでいることである。今回、H製作所の上場連結子会社群は総じて堅調な業績を上げている。それに引き替え、この2社のグループ企業群は貧弱である。

金融業界が荒れ狂う中、データ偽造事件や総会屋事件がH製作所の安定感をかえって鮮明にさせる今日、この頃である。




back to hobo page