#2-20 この木なんの木


この木なんの木、気になる木、見たこともない木ですから・・・
これは、某大手電機メーカーのCMソングである。うちのかみさんはこの唄が嫌いなのであるが、今日は、この木から何が生まれてきたか、話してみたい。
1979年、アメリカで「チャイナシンドローム」という原子炉建設の際の材料ごまかしの隠蔽を材料にした、ジャックレモン主演の映画があった。(今でもレンタルビデオ屋にあるので、ぜひ一度ご覧下さい。) そして、公開直後、スリーマイル島の事故が起きた。
そして、今回、内部告発の形で読売新聞などに配管溶接の元データを改ざんするという20年ほど前の映画のような事件が起きた。主役は日本証券業協会からIRで表彰を受けたH製作所である。IR担当者には何の責任もないし、IR担当者の努力は認めるが、私はこのような反社会的企業に投資するのはまっぴらである。

そして、9月18日に読売夕刊にだけ報道された記事をここに紹介する。
なんと例の動燃が、「高レベル廃棄物」もズサンに管理していたというものである。

「動燃」の契約金額上位3社
94年度95年度
H製作所131億円M重工146億円
M重工114億円H製作所71億円
T芝113億円T芝48億円

基本的に戦後の日本原子力政策は、軍需と表裏一体であった可能性が高い。でなければ、採算の合わない原子力にかくもこだわる理由が見当たらない。
まあ、それはさておき、戦後、アメリカは朝鮮戦争の折り、A級戦犯である児玉機関の児玉誉士夫の力が必要になった。開放された児玉は、政界に金をばらまく。そして鳩山一郎内閣が誕生。その内閣の下で、原子力研究所、日本原子力産業会議、そして動燃の前身である原子燃料公社が誕生。日本の原子力政策が本格的にスタートする。実はこれらの機関にはM重工人脈が蠢くのだが、ここでは省略する。
そして、動燃は責任逃れのため、とんでもない事実を語りはじめた。動燃は敷地内の放射能汚染は、動燃のせいではなく、前身である原子燃料公社が埋めたウラン残土の影響だというのである。どうやら、これは事実であるらしい。ロシアもびっくりのズサンな核管理である。
1967年、この原子燃料公社は動力炉・核燃料開発事業団に改組される。初代の理事長は三菱の岩崎家一族である井上五郎であった。そして副理事長は2代目理事長となる人物なのだが、元H製作所の副社長で、H製作所から送りこまれた。当時の動燃の、労働組合は安全性を厳しく指摘。これを嫌悪した 動燃幹部は、H製作所の労務専門家を動燃に送りこみ、組合活動家を配転、隔離、差別し、当局に物が言えない労働組合に変えた。すでに、この動燃には国費3兆円がつぎ込まれている。
見たことのない花が咲くでしょう・・・
その花と動燃というあだ花だったのだ。




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