第二日目

 今日は昨日予約したゴスペルツアーがメイン。集合場所のヒルトンホテルまで地下鉄で行き、旅行会社の用意したバスに乗ってハーレムへと向かったのです。ハーレムにある教会でゴスペルを聞くために。当初、私は、教会で歌うゴスペルを見るだけだと思っていたのです。しかし、旅行会社の説明では、一緒に賛美歌を歌い、献金をして説教を聞いて欲しいとのこと。昔はゴスペルだけ聞いたら、すぐに教会を出て次の目的地に向かっていたらしいのですが、その後牧師さんが、「うちはゴスペルを聞くためのところじゃないんだ。」と、説教の中で言ったとのこと。なんか面倒くさそうとの予感がその時したのでした。

 バスで辿り着いたのは、ちっちゃい教会。席に就いた時には既に、礼拝が始まっていました。まずは讃美歌をみんなで歌う。どの曲を歌っているのか分からずうろうろしていると、後ろに座っていた黒人のおばさんが「○○番だよ。」と教えてくれました。

 その後、いろいろな人が前に出て来て、なんだかんだと喋っているのです。よくよく聞いてみると、「プロ野球が安く見れるよ。子供だけだけど。」とか「バザーをやるからみんな来てくれ。」みたいなことを言っているようです。どうも、ハーレムにおける教会は、日本の日曜学校とは少々趣を異にしているようです。どちらかというと町内会活動に近いような気がします。毎週日曜日になると、地域の人たちが集まって、行事の連絡をしたり、自分の身におきたことを発表して牧師さんから、教えを請う。そんな場所のようです。

 讃美歌を歌ったり、初めてこの教会に来た人が自己紹介をしたりしているうちに、礼拝が佳境に入ってきました。牧師さんの説教の始まりです。この牧師さんはキング牧師の弟子らしいのですが、説教が始まってびっくりしました。まるで選挙前の大統領選の演説のような説教なのです。声を張り上げ、身振り手振り激しくまくしたてるのです。早口で何を言っているかまったく分からないのですが迫力だけは伝わってきます。盛り上がってくると飛んだり跳ねたり、近くにいる人の肩をたたいたり・・・。これが本当に教会の牧師さんの説教なのだろうかと、目を疑ってしまいました。そして、その説教が長い。何も見ずに1時間以上も喋っていましたよ。最後のほうは、聞いている人たちのほうが疲れていました。それでも、牧師さんは元気に喋りつづけたのです。

 教会を後にして、ゴスペルツアーは解散。ランチをとった後、セントラルパークへ。午後は日向ぼっこをして、ボーッとすごそうと思ったのですが、セントラルパークに入ると、でかい音が聞こえる。どうも、何かのライブ演奏でもやっているようです。音のする方にズーっと歩いていくと、やはり、野外コンサート会場が設営されており、セントラルパーク サマーステージと題してライブ演奏が行われていました。入場料はただとのことなので会場に入り、演奏を楽しむ事に。

 1時間くらい待たされた後にTAYFAとかいうバンドの演奏が始まりました。インド風の旋律を取り入れた、一風変わったバンドです。しかし、プレイヤーよりも観客の方が盛り上がっている。ユニセックス風の人たちや、インド風の洋服を着たおばさん、レゲエ風の人たちが、踊りまくっているのです。

 私はというと、曲が単調ですぐに飽きてしまいました。30分ほど演奏を聞いて、会場を脱出、セントラルパークを後に。パークを出ると、フランス系と思われる人たちが大騒ぎをしていました。ご想像のとおり、ワールドカップでのフランスの優勝を祝して、盛り上がっていたのです。そんな所をうろうろしていたら、何をされるか分からない。すぐに、そこを立ち去り57St.へ。streetを歩いているとプラネットハリウッドの看板が見えてきました。日本でも良く名前は聞く有名なところですよね。シュワルツネッガー、スタローンなどがオーナーとして名前を連ねているお店です。海外に行くと急にミーハーになってしまう私は、さっそく中にはいることに。

 有名な割には、中に入るとたいしたことはないです。有名な映画で使われた衣装などが飾ってあるだけ。ま、洋画の好きな人にはたまらないのかも知れませんが私は興味があまりないので、「ふ〜ん。」といった感じでした。ただ、食事の方はなかなか美味しかったです。チキンのから揚げを頼んだのですが、アーモンドか何かが微妙に混ざっていて、なかなか日本人好みの味に仕上がっているのではないでしょうか。シーザーサラダもあまりくどくなく美味しく食べることができました。ブルーハワイはやはりアメリカの味、甘ったるい上にアルコールが強かったですけれども。

 プラネットハリウッドを後にして、その横に並んでいるモータウンカフェを外から覗き、地下鉄に乗って、宿泊先へ戻ることにしたのでした。



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