第一日目 ハリウッド

 ホテルについて、チェックインを済ませて部屋に向かう。安い割にはなかなかの部屋である。ベッドもあるし、テレビもついている。電話も付いているので、なにも支障はない。早速、インターネットにアクセス可能か調べる。最初は、全く通信不可能だったが、ホテルのオペレーターに電話で文句を言うとすぐにつながるようになった。これで準備完了。

 早速、ホテル周辺を探検することに。ホテルの名前はフィゲロアホテル。そしてホテルの前の通りがフィゲロア通り。これを北上していくことにする。しかし、歩けど歩けど何もない。あるのは、ホテルと銀行だけ。途中でセブンスマーケットというのが見つかるが、ちらりと中を覗いてみると、やはり、何もない。結局、歩いていける範囲に観光対象はないようである。そこで、バスマップを得るために、観光案内所を探す。しかしガイドブックに書かれてある観光案内所に行こうとしても全く見つからない。オムニホテルの周りをうろうろしていると、ホテルの前に止まっている車の中からおじさんが、声をかけてきた。「どこへ行きたいんだ?」

 「観光案内所を探しているんだけど。。。。。」「それなら、向こう側だよ。でも、行きたいところがあるんだったら、乗っけてってやるよ。バスは危ないからね。」とのこと。よくよく話を聞いてみると、タクシーの運ちゃんのようである。ただし、イエローキャブではない。もっと豪華な車である。なんか随分高そうだなと思いつつ、有名なジャズクラブはどこにあるのかとか、そこに行くのにいくらかかるのかとかいろいろと訪ねる。そうすると、運ちゃんは乗り気になってきて、パンフレットを持ってきた、「こういうところに行きたいんじゃないの?」

 持ってきたパンフレットは、ストリップ劇場のものだった。「私はそういうのには興味がない。音楽が聞きたいんだ。」というと、「悪かった。」と言いながら、サンセットを見に行くのは40ドルだとか、いろいろ言ってくる。面倒になったし、すべてを断って、教え料をねだられるのもしゃくだったので、ミュージックセンターまでつれていってもらうことにした。そこまでは10$と言っていたので、まぁ、多少チップを弾めば、何とかなるだろうと思ったのだ。

 しかし、私が車に乗った途端、運ちゃんはホテルのボーイに「こいつを、ミュージックセンターにつれていって、その後、ハリウッド、マリブキャニオン、ジャズクラブにつれて行くから。」と言うではないか。おいおいおいおい。

 ミュージックセンターで、3つのシアターと噴水を写真に収めた後に、車に戻り、運ちゃんと料金交渉を始めることにした。あっちこっちにつれて行かれて、その後に数百ドルとかぼられるのではたまらないと思ったので、「とにかく、全部でいくらだ?」と聞くと、案の定、「時間制。もし最初のプランだった、190$。」と言い出した。多分、実際に連れていってもらうと、あそこにも行った、ここにも行ったなどと料金が積み上がり、300〜400ドルくらいふんだくるつもりなのだろう。

 やはり、そうくるか。「それは高い。それに俺は金を持っていない。それだったここで降りる。」というと「じゃぁ、ハリウッド観光ツアーという会社のプランにベークドポテトというライブハウスにつれていって170$でどうだ?」と聞く。「サービス料は含んでいるのか?」と聞くと、「そうだ、それ以外にびた一文取らない。」と言う。まぁ、それだった良いかぁ。もともと今日は半日もないから、大人しくホテルの周りを探検して、夕ご飯を食べるくらいしかプランはなかったのだから。

 交渉がまとまり出発。その途端に運ちゃんは機嫌が良くなり、自分のことを話し出した。今3歳の娘がいるんだとか言って写真を見せるのだ。別に私はそんなことには興味ないのだが、「いや〜、可愛いねぇ。」と誉めると、更に写真を見せてくる。「これは1歳の時の写真。」「これは2歳の時の写真。」おいおいおい、どうでも良いけど、前を見て運転してくれよ。


 最初に連れて行かれたところが、ダウンタウンの一番北、オルベラ街。ロスの発祥の地である。メキシコから移住してきた人たちがこのあたりに最初に住み着いたらしい。メキシコ風の家並みが連なる。

 その後、101号線を北上しハリウッドへ。運転しながら「ここがハリウッドだよ。」と言うので、ミーハーな私は「ハリウッドっていう看板はどこにあるの?」と聞いてみた。テレビでハリウッドと言うと必ず写っている山の上の看板を見てみたいと思ったのだ。すると、「じゃぁ見せてあげよう。」と言ってハイウェイを降りて山の中へと車を走らせた。もしかして、山の中に連れ込んで、「有り金全部出せ!」と言われるのではないかと、ちょっとだけ不安になる。しかし、山の中を走り続け、視界が広がったときには、目の前に

ハリウッド

の文字が。。。。。結構感動ものである。

 ここで記念写真。後ほど、写真もアップしますからねぇ。



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