東京都知事

 東京都知事選挙は前評判通り、石原慎太郎の勝利となった。しかしこれだけの大差がつくと予想していた人は少なかったようだ。私も、驚いたうちの一人である。投票した人の実に30%が彼に投票したことになる。

 日曜日のエッセイで、「投票率が上がるかも」と書いたが、投票率自体は前回よりもわずかに増えただけだった。無関心派が相変わらず多いことの現れだろう。その中で、何故、石原慎太郎がこれだけの票を集めることが出来たのだろう。

 日曜日の選挙特集では、テリー伊藤の表現が一番適切だったように思う。曰く「桝添の福祉、鳩山の自然との共生等、政策の分かりやすい人ではなく、出来もしない横田基地返還くらいしか政策に掲げていない石原慎太郎が何故当選するんだ。」と。

 4年前の選挙では、ちゃぶ台をひっくり返してくれるのではないか、と期待して青島に投じた票は、今回は、「NO」と言ってくれる石原に投票した。つまり、東京都民は政策で知事を選んではいないのである。

 政策ではなく、中央に対して反発してくれる人、よく言えば「リーダーシップ」、悪く言えば、中央と喧嘩してくれる人を選んでいるのである。その政策内容に関わらず。

 政策を掲げ、その政策の是非を問う形で立候補した候補者達にとっては何ともやりきれない結果だと思う。



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