昨日の日経金融新聞に面白い記事が載っていました。
高リスク住宅ローン−−担保価値の125%も
米住宅ローン業界で、担保となる住宅の価値を大幅に上回る金額のローンを設定する動きが活発になっている。住宅の価値に対するローン金額の割合(掛け目)が125%に上る住宅ローンの設定は1−2年前から急増、今年は年間で150億ドルと前年のほぼ二倍に達する見込みだ。・・・・
うーん、どこかで、聞いたことのある話だと思いませんか?日本でもバブルの時代には、担保価値を上回る貸し込みが、常態化しましました。貸し出しを増やすために、担保価値に対する掛け目を緩くすることで、貸し出し可能額を増やし、ガンガン貸し込んだんですよね。土地は値上がりが見込まれるから将来の地価を考えれば、現在の担保価値を上回る貸し出しを行っても問題ないと当時の金融機関の経営者たちは考えたわけですよね。
この記事によると、米国では金利低下のために住宅ローン金利も低迷しており、収益確保のために金利の高いこれらのローンの設定を増やしているそうです。当時の日本も資金需要が落ち込む中、銀行は収益拡大のために、何とか貸し出しの増加をはかろうと、土地購入のための資金を供給してきました。その結果が現在の多額の不良債権、そして金融システムの不安へとつながっていったのです。
昨日、米国出張から帰ってきた同僚によると「米国は、バブルではない。企業の構造が変革しているし、庶民はいつリストラされるかという不安があるので全く浮かれていない。」とのこと。確かに企業業績は順調に伸びてきたわけだし、その結果としての株高は、十分に説明の付く事象だったと思います。そうは思うものの、こういった記事を見ると、やはり、「そろそろバブルなのかなぁ」と思わずには、いられないのです。今月半ばには、私も夏休みを取得して、NYに遊びに行こうと思っています。その時には、アメリカがバブルなのかどうか、この目で確かめたいと思っています。