経営哲学

 転職して1週間が過ぎた。最初の2日間は研修。ライフプランナーと呼ばれる保険の販売を行う人達の研修に一緒に参加したのです。やはり外資系は凄いと思ったのが、この最初の導入研修であった。

 外資系の会社に行くと大抵、会社の哲学みたいなもの(日本で言う社訓に近いのかな・・。)が、誰もが見る事の出来る場所に掲示されている。私の入った会社も、当然の事ながら、4つの哲学を書き込んだ額やポスターが、あっちこっちの壁に飾られいる。日本の会社の場合、「社訓」があっても、手帳を見なければ分からなかったり、経営者に聞いても知らなかったりすることが多い。そもそも、経営者が歴史書を読んで好きな言葉を社訓とする例も多いように聞いている。その程度の社訓だから、社員が実際に仕事を行うときに、何の指針にも成らない飾りになってしまうのである。しかし、逆に、メーカーの中には、朝会の席で毎回唱和させるという会社もあるように聞くが、そう言うのは勘弁して欲しいと思う。

 外資系の場合、会社の経営哲学は、誰もが分かるような言葉で語られ、そして誰もが直ぐに見ることの出来る場所に掲示されている。よく、セミナーなどで外資系の会社を訪問することがあるが、どの会社も、会社の入り口にはその会社の考え方、経営哲学と思われる言葉が、額に飾られたり、壁に彫り込まれたりしていた。そして、私が入社した会社でも、導入研修の際に、この経営哲学を徹底的に叩き込まれたのである。社長の話の中で、何度も会社の経営哲学についての話が語られ、4つの哲学について、分かりやすい例を用いて、その考え方を教え込まれた。

 私は常々、会社がよって立つ基盤をはっきりさせ、それに基づいた経営を行うべきだと考えていた。そうすることで、その時々に、何をすべきか、何をすべきか迷ったときの指針を得ることが出来るのである。そして、そのためには、経営哲学を分かりやすい言葉で語り、いつでも、手に入れることの出来る場所においておかなければならないのである。

 導入研修の際に、4つの哲学を説明した社長は、「これを実践できなければ、いくら仕事が出来ても会社からは去って貰いたい。」と語った。結局、短期的に仕事が出来ても、それは会社のためにならない、将来的に会社の基盤を揺るがすことになりかねないと言うことであろう。そして、こういった経営哲学が存在していなかったり、または蔑ろにしていた日本の会社が、今様々な問題を露呈しているのではないだろうか。一時的な会社の収益を追ってしまったために、法律も倫理も無視し、突っ走ってしまったのではないだろうか。


カジュアルフライデー

 私の入社した会社は、カジュアルフライデーを取り入れている。そして、昨日は、私にとって最初のカジュアルフライデーであった。前の会社ではそう言った制度はなかったために、朝、何を着ていこうかと考える事はなかった。当然背広であるから、数少ない背広を交互に着ていくだけだ。

 しかし、私服となると、気候や仕事のしやすさ、その日の仕事の内容(他社の人と会う機会があるのか)等によって着ていく服は替わってくるだろう。

 ま、昨日の場合私はまだ、入社したばかりなので、人と会う事を考える必要はなかったわけだが、服をほとんど持っていない私にとっては、やはり朝悩んでしまったのだ。

 私服で通勤すると、また違った世界が見えてくる。電車の中でも、私が新聞を読んでいると、他のサラリーマンが私の方をじろじろ見ているのである。「こんな時間に、私服で何処へ行くのか。」「こいつは何者だ。」そんな言葉が聞こえてきそうである。

 これから夏になると、暑い中、背広にネクタイでは非常に、仕事がしづらくなる。カジュアルフライデーは、暑い夏にこそ、その本領を発揮するのだろう。それまでは、金曜日になるたびに、朝、何を着ていくか頭を悩ます日々が続きそうである。


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