退院

 冬休みとしての休暇をとっていなかったので、2月の上旬は、シンガポールにでも行ってのんびりしようと考えていた。この寒い時期、暖かいところへ行って、鋭気を養い次の仕事に備えようと思ったのだ。しかしながら、シンガポールでのんびりするのではなく、病院の病室でのんびりする羽目になってしまった。それも、健康的な食事付きで。

 先週金曜日に手術して以来、約1週間の入院だったが、健康については色々考えさせられた。私は盲腸という事で、入院期間も短いし、手術の後はそれほど面倒な手当ては必要なかった。しかし、盲腸だってもう少し悪化して腹膜炎を併発していれば、入院期間は1カ月となり、それも、毎日ガーゼを腹の中に突っ込んで膿を取るという手当てが必要になるらしい。これが相当痛いとのこと。また、他の患者さんを見ても、腹にチューブを指したまま、そこから尿が出るようになっていたり、ベッドに寝たまま起きることすら出来ない人もいた。健康な時には、「死ぬときは死ぬし、今はやりたいことをやる。」と考えていたが、病気になってぽっくり死ねるわけではない。痛い思いをしながら手当てを続け、病院にずっとお世話になり続けることだって有りうるのだ。そう考えると、普段から節制が必要だと納得してしまった。医者からも、アルコールは控えたほうが良いと忠告を受けた。週に必ず休刊日を作るようにとのこと。病気になってしまってから後悔しても遅いのである。退院してからは、食べるものにも今までよりも注意を払い、アルコールも適度な量にとどめ、健康的な生活を送ろうと、誓うのであった。

 朝ご飯を食べ、歯を磨いた後に、病室を片づけ、看護婦さんに挨拶をし、入院費用をすべて清算して、退院となった。

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