秋葉原

 本日は久しぶりに、秋葉原に行ってきた。レッツノートミニのメモリーが24MBでは苦しそうなので、増設メモリーを買うためである。説明書を何度読んでも、どういった増設メモリーが、使用可能なのか書かれていない。その上、増設メモリーメーカーのパンフレットを見てもレッツノートミニ用の増設メモリーはどこにもないのである。そこで、昨日会社でレツノートミニを分解し、メモリーをはずして、持ってきた。実物を見せてこれと同じ形の32MBのメモリーをくれと言えば通じるだろうと思ったのだ。

 秋葉原に着いてびっくりしました。今日の日経新聞にもパソコンが売れていないと報道されていたので、秋葉原も静かになっているかと思ったら、全然そんな事はない。JRの秋葉原駅に着いた途端、人・人・人である。まっすぐに前に歩けないほどである。マイクロソフトのロゴの入ったミニのボディコンを着たおねえさんがパンフレットを配っているし、NECのPC98NX用のジャンバーを着たおねえさんも頑張っている。T-ZONEに入っても、黒山の人だかり。エスカレーターも人の列が全く途切れない。これで、何故パソコンが売れていないのだろうか。  目的達成のためにDOS/Vノートを扱っている5階で、増設メモリーのコーナーを探す。増設メモリーは商品が表に陳列されていないので、どのメモリーを購入してよいか分からない。そこで、店員に尋ねることにした。しかし、店員も忙しそうである。電話の応対が長々と続いた後にやっと、手が空いたようなので、レッツノートミニの増設メモリーがほしいと持参したメモリーを見せようとした。そうすると、その店員が、72ピン、3.3ボルトのメモリーならおっけーだと教えてくれた。それではその32MBがほしいと言うと、そんな商品はまだ発売されていないとのこと。あらららら・・・。

 しょうがないので、直ぐに秋葉原を後にすることにした。こんなところに長居をすると、何か買ってしまう。それでなくても欲しいものばかりなのだ。




クリスチャン・ラッセン

 秋葉原を後にして、東京国際展示場に向かった。某店頭公開している版画販売会社がクリスチャン・ラッセンの原画展を開催しているのだ。1,300円の入場料が必要なのだが、無料チケットが手に入ったので、市場調査を兼ねて名画見物としゃれ込むことにした。

 新橋からゆりかもめで東京ビッグサイトへ。入り口でチケットを渡して、原画展の会場に入った。海の中で"いるか"が泳ぐあの有名な版画の原画が飾られている。その他の絵も、ほとんどが海の中の"いるか"やその他の熱帯魚が泳ぐ様子と、海の上の風景を対峙させている。どうも私の趣味には合わない。あの色の使い方、紫や青を多用し、その中に赤や黄色の光を使うという、色の対比が、どうも落ち着かないのである。ミッキーマウスと"いるか"が描かれている絵もある。こうなると、もう商売だ。ミッキーマウスと"いるか"の絵がマッチしているとは私にはとうてい思えないのである。

 しかし、私の趣味に合うような素敵な絵も見つかった。夕日の中で穏やかな波のハワイの浜辺を描いた絵である。これは、何となく落ち着く。あとは滝の絵。これも色合いが素敵だ。後で聞いたら、初期の作品だとのこと。最初はこういう落ち着いた感じの絵も描いていたんだなぁ・・。

 原画をずーっと見た後、版画のコーナーに入った。入るときにアンケートに年齢、性別、職業の欄を書き入れると『GUEST』と描かれたワッペンを手渡された。腕の所に付けてくれとのこと。「もしや・・?」と思ったが、この会社は、いきすぎた営業活動が問題視されている会社でもある。どういう営業活動をするのか興味があったので、言われたとおりにワッペンを腕の所に張り付けた。すると途端に若い女性が喋りかけてきた。「こちらの方と一緒に来られたんですか?」

 答えようかどうしようか迷った。迷っているうちに「一人ですよ。」と答えていた。今書いたように、営業活動に興味があったのもあるが、この女性が元フジテレビアナウンサーの有賀さつきに似た綺麗な女性であったことから、すこし話を聞くことにしたのである。

 この女性は、「どの絵が好きですか?」とか「部屋には何か絵を飾っているんですか?」と聞いてくる。私は私で、「クリスチャン・ラッセンは最近でも2〜3年前と同じように売れているの?」「地域によって売れ方は違う?」等と聞くものだから、当然話はかみ合わない。

 版画は一枚70万〜130万円程度。値段の表示の下に、分割払いなら月々いくらになるかが書かれている。テーブルがいくつもあって、そこで販売員が版画に光を当てたり、遠ざけたりしながら説明している。版画と言ってもクリスチャン・ラッセンの版画はよく見ると絵に凹凸があるのだ。シリコンジェルで型を取り、そこにアクリルの絵の具を流し込んで、凹凸を出しているらしい。その上に手描きでさらなる凹凸を加えている絵もあるようだ。こういった凹凸があるために光を当てると、版画がまた違った雰囲気に見えるのだ

 有賀さつきに似た販売員のお姉さんは執拗に、好みを聞き、それに対応した版画を持ってきて勧めてくれる。思わず買ってしまっても良いかなと思う。いけない、いけない。私は市場調査に来たのだ。気を取り直して、「そろそろ時間だから。」と、販売員のお姉さんと別れ、会場を立ち去った。

 問題視されている営業活動だが、実際に話を聞いてみると、それほど、問題があるとは思えなかった。それは確かに、しつこく勧めてくるのだが、嘘八百を並べて買わせるというのではない。実際にクリスチャン・ラッセンの絵が好きで、それを、他の人にも買ってもらいたいという思いが伝わるのだ。そしてよく勉強している。絵が描かれた年代とか、クリスチャン・ラッセンの事、そしてどういう絵がどういった環境で綺麗に見えるかなど・・。

 別れ際に、「この会社に入ってどれくらい経つの?」と、有賀さつきに似たお姉さんに聞くと、今年の4月に入ったばかりだという。もう少し年期が入っていたら、多分買ってしまっていたかもしれないなと思うのであった。


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