地ビール

 昨日は、地ビールを製造している某ハムメーカーの話を聞いてきた。今までビールのつまみであるハムやソーセージを製造していて、いつかはビールを造りたいと考えていたとのこと。ビールの製造が解禁されたのを機に、地元振興を兼ねて、一口100万円のサポーター株主を募集し、当社は50%の出資で、ビール製造会社を設立した。

 地ビールは現在、相当人気があるようだ。当社は既存のラガービールと同じ値段で販売しているが、他の地ビールメーカーなどは倍の値段で販売し、それでも、よく売れるそうだ。当然、当社のビールも製造が追いつかないほどの人気だ。ただ、当社の場合は、小売りはせずに、問屋を介せず、直販でレストランや居酒屋に卸しているので、一般の量販店や酒屋では購入することは出来ない。こういった戦略が功を奏してか、粗利は上場ビール会社の2倍になるとのこと。そこまで話を聞くと、飲みたくなるのが心情というものだ。御殿場まで飲みに行くのは面倒だなぁと思っていたら、説明会が終わったときにお土産に、二本ほど地ビールをいただいた。

 こういうお土産は大歓迎だ。決算説明会等の際に、テレホンカードをお土産にだす会社があるが、テレホンカードしか思いつかないくらいなら、お土産などない方がよい。その分、会社の業績を上げる方に専念してもらいたいと思う。(そう言いつつ、説明会の際にもらったテレホンカードが私の通信費の支払いに大いに貢献しているのは事実である。)しかし、会社の商品をお土産にだして、会社を理解してもらおうという発想は、好感が持てる。

 本日、いただいてきたビールを飲んだ。おつまみも、お土産にもらってきた当社製品のハム、及びソーセージである。まず、ソーセージを電子レンジで暖め、辛子を塗って一口、口に入れる。美味い!粗挽きソーセージは当社が、最初に商品化したそうである。身がいっぱい詰まっている感じがする。そして、地ビールをコップにつぎ、一気に飲み干した。う〜ん、美味い。これが夏の暑いときだったら、もっと美味しかったのだろう。ビールは泡が少なく、炭酸の刺激も、既存のビールよりも少ない。味はちょっと黒ビールに近いものを感じる。ロンドンのパブで飲んだビタービールに近い。飲み進むに連れ、気分が良くなってきた。

 しかし地ビールブームはいつまで続くのだろう。既存ビールの倍の単価で売っているような商品は、ブームの終焉とともに、消え去っていくのかもしれない。今後も、地ビール事業に参入してくる企業が、出てくるだろう。競争も激しくなるはずだ。そして、ブームが消え去った後、本当に美味しいビールのみが生き残るのだろう。その時に、当社のビールを、今と同じように飲めたら良いなと思うのである。こういう美味しいビールをブームの終焉とともに消え去らせてはいけないと。


back to my homepage


WebMaster:Kimihiko Uchida b obubeck@can.bekkoame.or.jp
or otherwise qzg00456@niftyserve.or.jp
©copyright 1997 Kimihiko Uchida