健康促進靴

 靴が随分傷んでいた。やっと私の足に馴染んできたので、冬休みくらいまではこの靴を履いていたかったのだが、よく見てみると、靴底の前の部分が剥がれそうになっている。そのため、雨が降ると、そこから水が入り靴の中が濡れてしまうのだ。さすがに、台風が来るというのにこれではまずいと思い、昨日、地元の駅の近くの靴屋さんに靴を買いに行った。

 私の足にフィットする靴はなかなか無いのである。靴が足に合わないと、爪がねじ曲がったり、かかとにまめが出来たりする。慎重に選びたい物でる。しかし、台風が来るというのに、何日もかけて靴屋さんをあっちこっちと捜し回るわけにも行かない。とにかく、いろいろと試し履き(こんな言葉があるのかな?)をしてみた中で、一番フィットする靴を選ぶことにする。その結果選んだのが、『健康促進』と靴の内底に書かれてある靴であった。何故、健康促進なのかというと、靴の内底がいぼいぼになっているのである。これは良い。

 いぼいぼが足の裏のつぼを刺激して健康が促進されるということを、真に受けるわけではない。だが、いぼいぼがあるために、足の裏に隙間が出来、靴の中が蒸れないだろうと思ったのだ。その上、足の裏のつぼを刺激することで血行がよくなるなどの、効果があれば万々歳である。

 本日、一日中、この靴を履いていたが、ちょっと後悔している。(^^ゞ

 足の裏にまめが出来てしまったのだ。やはり、靴の内底にいぼいぼがあるというのは、歩くときには、つぼを刺激するより先に、皮膚を刺激するようだ。会社からの帰り道は、少々足を引きずり気味で帰ってきた。さて、普通の靴を買い直すべきか、それとも、この靴に慣れるまで頑張るべきか。思案どころである。


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