短観

 今日は、しらさんと近くの居酒屋で飲んだ。先日のFKINYU全国オフでもお会いしたのだが、あまりお話しできませんでしたねぇと、メールでやりとりしているうちに、それでは一杯やりますかと言うことになったのである。お互い金融関係の仕事をしている上、二人ともホームページを持っているため、話題はつきないのである。ホームページの運営に関する話や、パソコン通信に関する話、投信に関する話などに関して、お互いに、普段考えていたことなどをぶつけ合った。

 そんな中で、短観に関する話題も出たのだが、これに関して簡単にここで紹介しよう。彼の意見は「短観の業況判断が唯一の金融調節のための判断材料のようにマーケットで捉えられることには違和感を覚える。金融調節のための大切な判断材料であることは間違いないが、onlyではなく、one of themなのである。その上、短観だけに頼って金融調節を行うことは、タイムラグが生じているため、間違った判断を引き起こす可能性がある。」ということであった。私はこれに対して「それはその通りであろうが、マーケット関係者にとってわかりやすいと言うことは非常に大切なことであり、短観というのは足下の景気状況を表すのに、数少ない非常にわかりやすい指標である。そのため、ある程度短観がマーケットを揺るがす地位にあることはしょうがない事ではないだろうか。また、短観でさえ、遅行指標であると考えると、先行指標はマーケット以外にないのではないか。そうすると、金融調節はマーケット追随型にならざるを得ないのではないだろうか。」ということを、言ったように記憶している。

 実際、随分前の総裁発言でもマーケット重視の発言はしているわけだし、今後ますます金融調節においてマーケット重視の姿勢が現れてくるだろう事は想像に難くない。しらさんの発言は、この辺の含みもあってのことだろうと思う。

 それにしても、社外のこのようなつきあいは私にとっても非常に有り難い。社内のつきあいだけでは得られないような、考え方に出会えたりする。また、金融業界という意味では同業種であるが、その中の他業界の方と意見交換をすると、ものの考え方が全然違うのに驚いたりして、とっても新鮮なのである。毎晩、同じ顔を朝から晩まで見続けるよりはずっと建設的だと思う。社内の同じメンバーと毎晩飲み続けて愚痴を言い合うより、よっぽど、健康的だし自分を高めていけると思うのですよ。


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