ビレッジ・バンガード

 今日はビレッジ・バンガードへ。月曜日は毎週バンガード・オーケストラというビッグバンドのショーが予定されているのだ。ウェブサイトで確認すると、ショーの開始は9時半で開店は8時半。また、食事は取れないとのこと。

 そこでまずは、ビレッジバンガードの向かいにある中華料理屋兼寿司屋で夕食を取る。中華料理のお店だったのに、お寿司がヘルシーフードとして人気が出たから、お寿司も扱うようになりましたといった感じの、いかにも胡散臭い店構えである。どうせ、お寿司は期待できないだろうと思いながらも、カクテルとカリフォルニアロールを注文する。

 ところが、これがなかなかの美味。ま、カリフォルニアロールなら「はずれ」はないだろうと思ったのだが、予想外に美味かった。基本的にカリフォルニアロールとかドラゴンロールというのは、アメリカンフードだと思う。日本の寿司屋では絶対に食べることは出来ない。ラーメンやカレーライスが日本食として定着しているのと同様、カリフォルニアロールも、アメリカンフードとしてアメリカに根付いているのである。カリフォルニアロールに続いて、ウナギロール、スパイシーロール(マグロを辛く味付けして手巻き寿司にしたもの)を注文したのだが、これらもなかなかの美味だった。ま、どんな味でも満足できるような舌になっているんですけどね。

 8時半になったので、ビレッジバンガードの前に来たのだが、ドアはいっこうに開く気配がない。入ろうとすると、「まだ準備中だ。」とのこと。結局、店に入れたのは9時過ぎ。それまでずっと、店の前でぼーっと待っていなければならなかった。

 ようやくお店の中に入りカクテルを注文。一息ついて辺りをを見回す。思ったよりも狭い。そして店の壁にはコルトレーンなどの白黒写真が所狭しと飾られている。そして、ブルーノートと同様、客の大半は日本人。近くで、日本人と外人が英語で会話していた。これを聞いているとなかなか楽しい。外人が「私はジャズが好きでね〜。明日はブルーノートに行くんだ。」「妻は、あんまり私のジャズ好きに理解が無くて、明後日こちらに来るんだ。それからは、妻とミュージカルを見に行くよ。」と楽しそうに話している。この外人、本当に音楽が好きらしく、演奏が始まってからは、一人ではしゃいでいた。

 9時40分くらいに、メンバー全員が揃って演奏がスタート。サックス5人、トロンボーン4人、トランペットが3人、そしてドラム、ベース、ピアノと言った構成。客が100人はいるとして、一人当たりのミュージックチャージが15ドル。これをメンバー全員で分けると一人100ドルか。。。。。演奏が1週間に1回だから、これだけではやっていけないだろうなぁ。

 演奏の方はと言うと、今まで聞いたビッグバンドとは違い、管楽器が柔らかい音色を出すことで、アンサンブルに気を遣った演奏となっている。迫力には欠けるが、なかなか気持ちの良い演奏だ。そして、ソロも「凄い」というよりは計算された演奏。回りの演奏と掛け合いのような形で展開していくのである。ピアノも難しいソロを弾きまくると言うより、回りを見ながらリズムを取ることに、注力している。ピアノの低音部分がベースとユニゾンになるところなど、全く乱れがない。アンサンブルの練習に、相当時間をかけているのだろう。

 心地よい時間はすぐに過ぎてしまう。気がつくと、1時間半のショータイムは終了。「すぐに二回目のショータイムが始まります。」とのアナウンスに追い出されるように店を出てきたのでした。



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