ワシントンDC その2

 ワシントンの二日目は、最初からツアーモービルを利用。まずはリンカーンメモリアルへ。ギリシア神殿のようなでかい建物の中に、リンカーンのばかでかい像が据えられている様子はまるで奈良の大仏のよう。

 横には、「人民の人民による・・・・。」という有名な演説が刻まれていた。それにしても、回りは子供を連れた観光客ばかりである。親が子供に、「これがリンカーンよ。なんて言う演説を行ったか知ってる?」と解説しているのである。こうやって、子供にアメリカの歴史を教えているのだろう。

 リンカーンメモリアルからみるワシントンモニュメントもなかなかの景観だ。

 その後ジェファーソンメモリアルを回り、最後はアーリントン墓地へ。ここで、アーリントン墓地内専用のツアーモービルに乗り換える。墓地の中をツアーモービルが走るというのも、不思議な感じがするが、それだけ広いのである。こんなところ、歩いて回っていたら、それだけで日が暮れる。その上、墓地と言っても、偉人達がたくさん眠っているので、観光客も後が経たない。綺麗に芝が刈られた緑の中を、白い墓標が並ぶ姿からは、墓地というイメージがなかなかわかないのである。

 JFケネディの墓の前では多くの観光客が写真を撮っていた。黒い石にJFケネディと書かれ、その後ろには永遠の火が。さすがの私もこの時ばかりは、万感胸に迫るという感じ。彼と同じ世代を生きた人達が、ここでじっと立ち止まってJFケネディの文字を見つめるのも、なんとなく理解が出来る。

 無名戦士の墓の前では、セレモニーが。立っているだけでフラフラしそうになるくらい暑い日差しの中、暑苦しい制服を着てセレモニーをやっている彼らは大変だろうなぁと妙に感心してしまう。

 アーリントン墓地ツアーを終了した後は、国立美術館へ。飛行機の時間も後少しと迫っていたので、ゆっくりと絵画を鑑賞する時間はなくなっていた。宗教画はパス。肖像画もパス。とにかく気に入った絵が目に飛び込んでくるまでひたすら歩き続けた。結局、この絵が良いなと思って立ち止まったら、それはターナーの絵でした。しかし、晩年の彼の絵は、今ひとつ私にとってはしっくりこない。若い頃の作品の方が色の使い方が、私の好みです。モネの絵も淡い色使いが私の好み。そして、今回、一番気に入ったのは、GEORGES DE LA TOUR(1593-1652)のThe Repentant Magdalenceという絵。邦題は分かりませんが、暗闇の中、ろうそくの炎に照らされている女性を描いたもの。この絵を見たときには、思わず立ち止まって、絵を眺め続けていました。

 近くのイタリアレストランで、ビール、そしてピザを食べて、すぐに空港へ。それにしても疲れた2日間のワシントン旅行でした。その上、FBIや古文書館、ペンタゴンなど土日には入れないところも多いのが残念。古文書館にあるウオーターゲート事件の盗聴テープやFBIの内部見学などはとても興味があったのですがね。



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