ミス・サイゴン

 エマニュエル寺院を出た後は、劇場外をうろつく。この辺は、あまりライブハウスがないんですよね。唯一有名なイリジウムも、今日の演奏をチェックすると、今ひとつ私の好みではない。それでは、ミュージカルでも見ようと思ったわけです。

 それではと、ミス・サイゴンを公開しているブロードウェイ劇場へ。このミュージカルは大人気で半年先までチケットが取れないと聞いていたのですが、まぁ、駄目もとで、来てみたのです。チケットボックスで、「今日のチケットはありますか。」と聞くと「どれが良いんだ。」と聞き返された。そこで、一番安い席のチケットをくれと言うと、どうのこうのとぶつぶつ言っている。「じゃぁ。80ドルの席はあるか。」と聞くと「イエス。」ときっぱり。げんきんなものだ。

 チケットをゲットした後は近くのレストランで一休み。とにかく、セントラルパークを二度も横断した上に、その後も6丁目近辺を、何度も往復したため、足が棒のようになっている。バドワイザーを飲んで、やっと一息ついた。

 ミス・サイゴンの公演は8時から。7時半に行けば、すぐに入れるだろうと思ったのdが、7時半に劇場の前に来ると、凄い人だかり。まだ会場はオープンしていなかったのである。

 そのまま、待っているとやっとドアが開いた。パンフレットを購入し、会場へ。80ドルも出しただけあって、なかなか良い席だ。あまりステージ近くではないかが、ちょうどステージ全体を見渡せる席。ここなら、十分にミュージカルを楽しむことが出来る。

 内容はと言うと。。。。要は、ベトナム戦争時代のサイゴンを舞台にした、三角関係のもつれの話。二つの三角関係を巡って、二人が死んでしまうって話。なんて事はない。色恋の話であった。確かに歌は聞き応えがあったが、踊りは今ひとつ。歌と演技によって、ストーリーが展開していく。つまんないわけではないが、なんでこんなに人気があるのか分からない。

 いくつか理由を考えてみると、、、
@舞台装置の迫力(ヘリコプターが舞台の上から降りてくるシーンは確かに迫力があった。)、
Aいくつかのキーワードがアメリカ人の心をくすぐった(「アメリカンドリーム」って言葉が何度も出てくるんですよ。ストーリーには関係ないのに。そして「ベトナム戦争」。ストーリー自体はベトナム戦争でなくても良いと思うんですよね。)
B子供が登場すること(一言も言葉を発しないのですが、後半はほとんど子供中心にストーリーが展開。また、後半の最初には、ベトナムの子供を描いた記録映画を数分上映。子供と動物には勝てないって言いますからね。)
 つまり、上手くつぼを押さえているって事なんでしょうか。私は、キャッツの方が見ごたえがありましたけどね。

 劇場を出て、地下鉄に向かう途中。キャッツの看板が目に付いた。あれ、先週で終了じゃなかったのかな。「LAST WEEK」って書いてあったはずだけど。と、よくよく看板を見ると「LAST WEEK」ではなく「LAST WEEKS」でした。ははは。


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