CATS

 ブロードウェイをブラブラしていたら、CATSの看板の横にLAST WWEEKの文字が目に入った。「これは見なくては!」とチケット売り場で「今日のチケットはあるか?」と聞くと、「75$と45$のどちらが良いか?」と聞いてきた。ま、45$の席で十分だろうと、安い方のチケットを購入。当日でも、チケットが簡単に手にはいるところがこちらの良いところだ。日本だとこうはいかない。

 ショーの開始まで時間があるので近くのTEXAS TEXASと言うお店に入る。名前を見て分かるとおり、ステーキやスペアリブのお店。当然スペアリブを頼む。スペアリブは食べるのがちょっと面倒だが、食べるのに時間がかかるので、実はそれほど量をこなせないのだ。ショーの前に食べるにはこれくらいがちょうど良い。

 ところが、これがまた美味い。程良い甘さの下味が、スペアリブの味をふくらませている。手づかみで食べるとこれがまたいっそう旨さを引き立たせる。思わず、ビールを追加注文してしまった。

 食べ終わって時計を見るとまだショーの開始までは随分時間がある。日本だと、遅くても7時には開演するのが普通だが、こちらは8時でも早いほう。ライブハウスとかだと、9時開演なんて事もある。

 そこで、近くのレコード屋さんに。あまり期待していなかったのだが、入って驚いた。単なるCD屋さんではない。ふるーいレコードもおいてあるし、楽譜だってちょっとやそこらじゃ見あたらないくらいに、豊富にそろえてある。そして、天井を見上げると、そこにはサイン入りのギターがずらりと。。。。サンタナ、BBキング等々。そして1500$、とか2000$の文字。要は売り物なのだ。さすがにクラブトンのサイン入りギターには値段が付いていなかった。非売品ってやつかな。それではとジェフベックのサイン入りギターがあれば、、、と探すがこれはなし。もしあったら、即座に買っていただろう。

 そんなこんなでショーの開始時間。ウィンターガーデン劇場の前は人だかり。中に入って驚いた。結構狭いのである。1000人も入れば満員なのではないだろうか。席は、ステージの真横。結構前の方なので、役者の顔はハッキリと見えそうだが、ステージ全体を見渡すことが出来ない。

 ショーが始まった。実はミュージカルを見るのがこれが始めて。今まで、ミュージカルを見るくらいなら、ライブハウスに行った方がましと考えていたので、ミュージカルには縁がなかったのだ。しかし実際に始まってみると、、、、すごいの一言。『本物』って感じ。声の出し方が本格的だし、踊りだってちょっとやそっとで真似できるようなものではない。飛んだりはねたり、くるくる回ったり。私だったら5分と保たないだろう。

 特にミストフェリーズという黒猫の踊りは圧巻。ぐるぐると何十回回転しただろう。踊っている途中で会場から大きな拍手がわき上がった。そして、グリザベラの歌う「メモリー」。これを聞くためだけに高いチケット料金を払う人たちがいるというのもうなずける。のどの奥から絞り出すように歌う「メモリー」は、歌の意味を理解していなくても感動してしまうのである。日本でも多くの人がこの曲を歌っているが、迫力が全然違う。こんな歌だったのかと再確認をした次第である。

 その他の猫たちの仕草も、よく研究されている。誰も見ていないような舞台の後ろの方に控えている猫たちも、本物そっくりの仕草をするのだ。のみ取りの仕草や、発情している猫の仕草にも、思わず笑いが漏れる。衣装も、本当に毛が生えているように見えるので、人間が猫のまねをして踊っていると言うよりも、猫が本当に歌ったり踊ったりしているように見えるのだ。

 そしてフィナーレ。やはり、ミストフェリーズとグリザベラへの拍手が一番多い。それにしても、カメラを持ってこなかったのは残念である。ショーの最中は当然撮影禁止だが、舞台を見るだけでも楽しいのだ。これを撮影しない手はなかった。ショーの半ばに取られる休憩時間には、舞台に上がる事も出来るのだから。しょうがないので、パンフレットの写真の掲載しましょう。

 始めてのミュージカル鑑賞は感動の連続。次はどのミュージカルを見ようかと思案中である。ただ、オペラ座の怪人、ミスサイゴンなど人気のあるミュージカルは、ソールドアウトらしいので、キャンセル待ちか高いチケット料金を払ってダフ屋から買うしかないようだが。

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